近藤義歯研究所 代表 近藤太・入れ歯カウンセラー清水さん インタビュー

目次

入れ歯相談会の歴史

2013年のひまわり歯科相模原ブログより

舘先生との出会いは?

2006年ころ、舘先生は車で訪問歯科診療に回ってたんですよね。
その時にうちの看板を見つけてくれて「義歯研究所ってなんだ?」と思って下さってご連絡をいただいたのがキッカケです。

近藤

相模原入れ歯相談センター(ひまわり歯科相模原)は、15年前ほどから入れ歯相談会をしているとのことですが、入れ歯相談会発祥の地なのでしょうか?(ひまわり歯科の2013年のブログに「入れ歯相談会」にあり)(インタビューは2025/11)

実は私(近藤)自身はそれ以前にもやってまして・・・一番最初の相談会は、2002年1月2日の寒川神社。
年配の方が集まるので、歯科衛生士の妹と2人でホカロンを配って。(笑)
人の目をどう止めようかな、と後先考えずにやっていましたね。(汗)
そのあと、ショッパータウンニュース、などにも入れ歯相談会のお知らせを出しました。

近藤

思い立ったら行動!なんですね。

この前(2025/6/24)の「朝日新聞」にも載ったんですが、その前に2回くらい新聞に出ているんですよ。
反響があることは分かっている。
商売の基本は、まず「近藤義歯研究所があること」を知ってもらわないといけない。
単純にどう広げていこうかなと、雑誌やラジオも出ました・・・横浜のスタジオまで行きましたね。

話を戻すと・・・最初の相談会は、舘先生に話したら「地域の患者さんに知ってもらいたい」ということで、当時は相談員である僕が日にちを決めずに行ってました。
その頃、「相談会」でなくて「セミナー」(勉強会)みたいなものだったんです。
移転前のひまわり歯科の待合室で、13時からスタートです。
昼休み、歯科衛生士さんは待合室で休憩をするんです。

セミナーの話がおもしろすぎるんですが・・・カーテンを閉めて暗くしてスライドを見せたんです。
時間に来たのが3人、途中で1人、また1人来て、と止まるので話が進まないんです。(笑)
セミナー(勉強会)なはずなのに、端っこで舘先生の個別カウンセリングが始まったり、会場に集まった患者さん同士で話し始めたり。

近藤

「セミナー」というより「座談会」ですね?

その改善が今の「入れ歯個別相談会」なんですよ。
セミナー(勉強会)では一人一人の話は聞けないな、と。(笑)
そこで初めて気付くんです・・・患者さん一人一人の要望、質問の内容が全部違う、現状も全部違う。
名簿もないから名前も分からない、だけど20人も来ちゃった。(笑)
だけど、その日に3人の患者さんにご依頼いただいたんです。
今も「寄り添う」「話を聞く」というところはそのまま継承しています。

近藤

朝日新聞の記事を持って、技工所まで患者さんが直接来た

実はおととい、ここ(近藤義歯研究所)まで先ほどの朝日新聞の記事を持って、患者さんが来たんです。
スマホを持っていないから、人に住所を聞いてここまで来て「社長さんが朝日新聞に載っていたから(入れ歯を)作ってもらえないか」と来たんです。
「それは出来ないんだ」「じゃあどうしたらいいの」という話になり、お近くだったので、ひまわり歯科(下記画像)の入れ歯相談会にご案内しました。
実は今、相模原市の地域のコミュニティセンターの人とやりとりして、老人会の見学などもやっていく予定を進めています。

清水

舘先生とは、昨日今日の付き合いじゃないんですね。
そしてセミナーは継続されたんですか?

「個別相談会」に変えました、即効「改善」ですよ。(笑)
舘先生と相談して「このスタイルはダメですね」と裏のソバ屋で飯食いながら話していて。
でも決まったからいいかと手応えがあった。
計画して、数を少しずつ増やしていきました。

近藤

KGKデンチャー独自「リハビリ入れ歯」はこうして生まれた

超精密入れ歯「KGKデンチャー」(下記画像)のブラッシュアップの苦労は?

「BPS(※)」という入れ歯の技術を学んで、2007年にはライセンスも取りました。
革新的なやり方ではあったんだけど、今思えば「リハビリ入れ歯」という考えもないし精度も全然低かった。
※総義歯に特化した仕組みで、イボクラー社が作った名称

近藤

BPSに「リハビリ入れ歯」はないんですか?

ないです、僕が考えました。
「治療用義歯」「プロビジョナルデンチャー」(導く、という意味)というものがありますが、患者さんがリハビリをして成長していく入れ歯だと。

実は最初、舘先生に「リハビリ入れ歯」の概念を伝えた時は、聞いた事も見た事もないので理解できないというような顔をしていました。(笑)
「リハビリ」という概念は、歯科の中にはないから通じなかったんです。
否定はしないけど、「は~?」という感じ。
それを何度も何度も伝えて・・・僕の伝え方も下手だったし、つぶやく程度だった。
なので、どういう意味があるのかということを時間を取って説明したら、「そういう事か」と気付いてくれた。
「リハビリ入れ歯」なんて、舘先生が出た医科歯科大学にもそんな考え方はなかったんですよ。
「治療用義歯」という言葉があっても、リハビリの意味には繋がっていなかった。
今みたいに「リハビリをすると、口の周りの筋肉が変わる」という概念がなかったんです。
その頃は、再製(再製作)といって、もう1回入れ歯の作り直しが続出していた。
噛めるようにしっかり製作し、まじめにやればやるほど作り直し(再製)が増えて行った。
最初は「あれ?おかしいな?」と・・・「エラー」じゃなくて「患者さんが変化していること」に気付けなかった。
歯医者も僕ら技工士も気付かなったんです。

舘先生は、その頃から原因を追究しないで人のせいにする先生じゃなかったんです。
原因が何なのか・・・型取りが悪いのかと思って取ったら、入れ歯を「入れる前」と「入れた後」で違うんですよ、型が。(下記Instagram参照)


その型の違いがあり、下顎(かがく:下アゴ)の位置(噛む位置)の違いがあり、何が違うんだろう、と。
やはり新しい義歯の方がいいということが、症例を重ねれば重ねるほど見えてくるんです。
(合わなくなると「リベース」という入れ歯の素材を付け足して調整する方法もあるが、厚ぼったくなり使用感が悪い)
そこから何年も何年も苦労をして、研究を重ねて、時間もお互いに掛けて。
研究の結果がいろいろなところに出てきて「リハビリ入れ歯」という物が定着してきたんです。

近藤

患者さんが成長する入れ歯

「リハビリデンチャーはこうして生まれた」というタイトル、ですね!

再製作(入れ歯の作り直し、略して「再製」)から始まり、型取りの結果の違い、ゴシックアーチ(アゴの位置)の違いをみて、その頃に患者さんの「成長」「成果」に気づくわけです。

近藤

患者さんの成長・・・確かに。

清水

それを何百症例も診ているから「共通のこと」が見えてくる。

近藤

社長には、ですよ。

清水

僕は再製をしたくないから、それが見えたタイミングで、「リハビリ入れ歯」という物を舘先生と産んだんです。
舘先生は、協力してくれて、前向きにとらえてくれたんです。
相当な数をチェック、比較し、結果に対してどういうことなのか、と。

近藤

まるで「プロジェクトX」みたいですね。

2010年に「リハビリ入れ歯」が産まれ、そして急激に成果が上がったタイミングなんですね。
僕も分かったから、自信を持った。

近藤

患者さんの口が成長するための「リハビリ入れ歯」、そして成長して変化した患者さんに口に入れる本番の入れ歯を「ファイナル入れ歯」とした、ということですね。

製作上の問題かと思って作り直しをしていたのが、実は患者さんが噛めることで口腔内環境変わり、「正しい顎の位置で噛めるようになった」と良い変化となり、スゴイ商品になったんです!

近藤

「技工士が悪いだろう」と言って作り直させられるケースがあると聞いたことがあります。
舘先生はどう言ってたんですか?

作り直す時に、印象(いんしょう:取った型)を比較するといつも「2回目」の方がよくなる、ということに気付く。
「治療用入れ歯」「プロビジョナルデンチャー」というのもあるんですが、技工所からの発信で患者さんの成長・経過観察をしたという意味では、業界初めてです。
患者さんが5~8割成長できる「リハビリ」という考えが出来た頃から、急にいろいろな先生が自信に満ち溢れて話し始めた、その急先鋒が舘先生だったんですね。

近藤

舘先生と一緒に成長して、二人三脚でやってきたということですね。

立ち合いをする回数も圧倒的に多かったし、症例数も多かった。

近藤

舘先生は、歯科医師としての自身に向かう「志」が凄い方だと思います。
「完成入れ歯装着の前日は寝つけない。患者さんも命懸けだし僕も命懸けだから。」と言ってます。

清水

入れ歯アドバイザー清水さんからみた「相談会ストーリー」

相模原入れ歯相談センター(ひまわり歯科相模原)のスタッフさんは、どうですか?

入れ歯相談会に来られるのは、「新しい患者さん」が多いです。
新しい患者さんが電話1本で「ひまわり歯科に行ってみよう」と、他の歯医者さん通っているのにもかかわらず、ですよ。
そこの入口を作っているのは「スタッフさん」なんですよ。
その前提があって、私は初めて「入れ歯相談会」で患者さんにお会いできるのです。

清水

電話を受けている方が、素晴らしい。松島さんと伊藤さん。
舘先生と開院当初から二人三脚でやってきて、舘先生と近藤がやっていることを傍から「何やっているんだろうか」見ていた。
でも徐々に良くなる患者さんをみて、そこに携わろうとしてくださって、協力してくださいます。

近藤

誰が欠けても成り立たない本当のチーム医療、ですね!

受付 松島

松島さんの電話の対応が素晴らしいんですよ。
私達が受付の方に「こういうことを聞いてください」とお願いしていることがあるんです。
新しい医院が増えてきたので「電話対応マニュアル」を作ったんですよ。
名前、年齢を聞いてくださいと載せたら、松島さんが「先にお名前を聞くんですね?」と質問があった。
「私達はいつも最後に聞いています」と。
私も目からウロコでした。
10何年も受付をやってきているのに、素直に受け入れていただいたんです。
「○○さん」と何回もお呼びして、関係性を作っていくと話をしていました。
なので、カウンセリング時に、患者さんが「安心して来れました」とお話しされるんです。
そこがチーム医療だなと・・・患者さん、ドクター、技工士、だけでなく当然スタッフさんもいないと成り立たない。
皆さんあってのKGKだな、と。

清水

受付 松島のインタビューはこちら

近藤義歯さんでは「スタッフ向けセミナー」というのがあるそうですが、ひまわり歯科でもやっているんですか?

ひまわり歯科さんはもう何回もやっています。
まずは、KGKデンチャーについて知ってもらう。
電話対応についても「これ(電話対応マニュアル)があるからすごく聞きやすい」と言ってくださいました。
実際、相談会の問い合わせは電話が長くなることもあるそうですが、そういう話が事前に分かっている患者さんは相談会での話もスムーズです。
情報も聞いていただいているし、患者さんが心を開いている・・・「あそこに行けば、こんないい人がいるんだ、こんなすごい先生がいるんだ」というところでカウンセリングになるので話が早いんです。
「電話受付したものです」と松島さん、伊藤さんがあいさつにも来てくださいます。

清水

患者さんが一番安心するのは受付に言ったことがカウンセラーにも伝わっている、この準備ですよね。
受付表というのがあって、名前と電話のメモが書ける表が作ってある。
松島さんがいなかったら、ここまで患者さんがたどり着けてないと思います。
患者さんが治療に臨むときに必要な存在です。
歯科衛生士の木村さんは部分入れ歯を長く使えるよう、支えになる患者さん自身の歯のメンテナンスや入れ歯のお手入れ方法など定期的に行って貰い、環境が変わらないように寄り添い続けてくれる存在です。

近藤

歯科衛生士 木村

例えば、今の入れ歯が上下どういう状態か?痛みがあるか?など、最近は踏み込んで聞いてもらっています。
最近の商品の中では電話対応マニュアル、ヒット商品です。(笑)
話の中で色々つなげられるんです。
入れ歯についての質問も増えています。

清水

歯科衛生士である木村さんについてはどうでしょうか?

部分入れ歯を入れたあとに関わる重要な人です。
先生以外で経過観察をしている人なので、先生と患者さんの状況を共有してくださいます。
松島さんと木村さんの両輪ですよね。

清水

みんなで一緒にご飯食べる楽しさを、会社が体現

先生以外にも心強いスタッフがいるということですね。
ところで近藤義歯研究所には「加賀谷食堂」というのがあると聞いたのですが。

技工士の中には、地方から出てくる1人暮らしの子も多いので、健康管理が大事です。
実は以前、パウチになっている冷凍おかず(煮物だったら100円、ハンバーグだったら150円とか)を入れたんですが、結局カップラーメン買ってきちゃう。
だったら、うちのパートさんでお料理が上手な方に月に1回、健康管理も含めてご飯を作ってもらおうと。
みんなで食べることで、コミュニケーションをしっかりとれる。
旧社屋の時から、社長がカレーを作ったりしてましたが、みんなでご飯を食べられるスペースがなく一部の人しか食べられなかったけど、広いセミナールームが出来てから、みんなが一緒にご飯が食べられるようになった。
それをやりたくて、社長はあのキッチンを作ったんです。

清水

時には、社長が釣ってきたマグロを社員にごちそうすることもあるんですよ!

清水

ま、まぐろ!
1人暮らしでなくても涙がチョチョ切れる嬉しさだし、地方から送り出した親は、感謝感激雨あられ、ですよね。

食材が余ったらタッパーに入れて「持って帰りな」と渡します。
とすれば翌日も食べられるし、そうやって二十歳そこそこの若い子が親元離れてくるんだから、健康管理もしてあげたいね、と。
人と人とのつながりを大切にしている歯科技工所ですので、どうぞ安心してご相談ください!

清水

社会貢献もしています

相模原市の職業体験エキスポにも2年連続出展地元中学校の職場体験の受け入れなども行い、地域貢献にも力を入れています。

中学校職業体験の様子